年末に体験した死ぬほど怖い話。 


私は去年の夏から実家の近くで一人暮らしを始めました。 
二階建の安いアパートで、私の部屋は二階の真ん中の部屋です。 
年末、忘年会で遅くなり終電ギリギリで帰路についた時の話を聞いて下さい。 

私の家は駅に面した大通りから小道に入り、夜になると人気が無くなるような場所だったのですが 
実家から近い事もあり怖い事なんか何もないだろうと思っていました。 
その日は少々酔っ払って家まで歩きながら鞄の中の鍵を探していたんです。 
この角を曲がって30メートル程で家に到着。というとこまで来て私は異様な音に気付きました。 
ガンガンガンガンと、一定のリズムで何かを叩く音がするんです。 
昼間だったら何か工事でもしてるのかとも考えるのですが、こんな時間に何だろうと思いながらテクテク歩いていると、音はどんどん大きくなります。
何事かと周囲を見回した私はショックで固まりました。 
私の部屋のドアの前に女性が立っていて、一定のリズムでドアを叩いてるんです。 
もう、一目で普通じゃないって分かって、なんていうか、その女性が生きていようが死人だろうが、ともかく産まれて初めて命の危機という物を感じました。 
私はその女性に気付かれぬよう、不自然にならないように家の前を通過したんです。 
怖いからこのまま実家に……と思った瞬間。 
緊張してたのか手にしていた鍵を落としてしまったんです。 
鍵が落ちたチャリンという音と同時に、一定のリズムだったドアを叩く音が止んで。 
鍵を拾う事もできず、振り向く事も出来ずに固まっていると 

ダダダダダダ!! 

と、すごい勢いでアパートの階段を駆け降りる音がして 
そこからもう私は絶叫しながらダッシュして、コンビニに逃げ込んでからも一時間ぐらい震えが止まりませんでした。
パニックで携帯を落としてしまい、コンビニで電話を借りて(電話Boxに行くのも怖かった) 
母親に電話して迎えに来て貰い、同時に警察にも連絡しました。 
鍵と携帯は見つからず、警察が家の中を見てくれたのですが侵入された形跡もなく。 
一応危ないから鍵を変えるまで。と今は実家にいるのですが、怖くて部屋に帰れません。 

あの女性が死者でも生者でも、思い出すだけで震えます。